科 目 | 振動・波動論 ( Oscillations and Waves ) | |||
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担当教員 | 和田 明浩 准教授 | |||
対象学年等 | 機械システム工学専攻・2年・前期・選択・2単位 | |||
学習・ 教育目標 |
A2(70%) A4-AM3(30%) | |||
JABEE 基準1(1) |
(c),(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g) | |||
授業の概要 と方針 |
本講義では,単振動より始めて多自由度の連成系振動の扱い方について学ぶ.さらに,自由度無限大の極限における連成系振動として連続体の振動を取り上げ,これを記述するための波動方程式について解説する.また,波動方程式の解を用いて連続体を伝わる波の諸性質を理解させる. | |||
到 達 目 標 |
1 | 【A2】 単振動および多自由度系振動の基礎理論を用いて振動現象を理解できる. | 2 | 【A2】 多自由度系および連続体の振動においてモード分離の概念を理解できる. | 3 | 【A4-AM3】 フーリエ級数およびフーリエ変換を用いて任意波を正弦波の重ねあわせで表現する手法を理解できる. | 4 | 【A2】 連続体を伝わる進行波の諸性質を理解できる. | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | 単振動および多自由度系振動に対する理解度を中間試験およびレポートで評価する. | |
2 | モード分離の概念に対する理解度を中間試験で評価する. | |||
3 | フーリエ級数およびフーリエ変換に対する理解度を定期試験およびレポートで評価する. | |||
4 | 連続体を伝わる進行波に対する理解度を定期試験で評価する. | |||
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総 合 評 価 |
成績は,試験80% レポート20% として評価する.試験点は中間試験と定期試験を平均する.100点満点で60点以上を合格とする. | |||
テキスト | 自作テキスト 基礎演習シリーズ「振動と波」,長岡洋介著(裳華房) |
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参考書 | 「振動・波動」,小形正男著(裳華房) 「振動・波動入門」,鹿児島誠一著(サイエンス社) |
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関連科目 | 機械力学I(4年),機械力学II(4年) | |||
履修上の 注意事項 |
回 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
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1 | 振動波動の基礎 |
振動・波動現象について概説する.また,この授業で1年間の授業の進め方,試験およびレポートの説明を行う. | |
2 | 単振動 |
単振動に対する運動方程式の立て方,解き方を復習する.また,単振動の一般形としてポテンシャル中の振動について解説する. | |
3 | 2自由度系の連成振動1 |
2自由度系の連成振動を例にとり,振動のモード分離の概念について解説する. | |
4 | 2自由度系の連成振動2 |
2自由度系の連成振動において,モード形状および固有振動数の導出法を説明する.また,その解を利用してうなり現象について解説する. | |
5 | 多自由度系の連成振動 |
自由度3の連成振動からはじめ,自由度Nの多自由度連成振動の扱い方について解説する. | |
6 | 連続体の振動1 |
弦の振動を例にとり振動のモード形状,固有振動数の導出法について解説する. | |
7 | 連続体の振動2 |
気柱の振動を例にとり振動のモード形状,固有振動数の導出法について解説する. | |
8 | 中間試験 |
単振動の基本,多自由度系および連続体の振動におけるモード分離に対する理解度を中間試験で評価する. | |
9 | フーリエ級数1 |
フーリエ級数について概説する.ただし,ここではフーリエ級数を厳密に数学的に取り扱うのではなく,任意波が正弦波の重ね合わせで表現できることを理解させることを主とする. | |
10 | フーリエ級数2 |
フーリエ級数の展開公式を利用して周期関数をフーリエ級数展開する演習を行う. | |
11 | フーリエ変換 |
フーリエ級数を非周期関数に拡張したものとしてフーリエ変換について解説する.また,デジタル信号をフーリエ変換する手法について紹介する. | |
12 | 進行波の基礎 |
空間的に伝播する進行波の概念について説明し,波長,波数,位相速度,群速度などの基本用語について解説する. | |
13 | 3次元の進行波 |
3次元の進行波として平面波・球面波の概念を説明し,1次元の進行波と対比しながらその性質について解説する. | |
14 | 連続体を伝わる波 |
気体・液体・固体などの連続体を伝わる波について,反射・屈折などの諸性質を概説する. | |
15 | 超音波 |
超音波の定義および諸性質について概説し,その工学的応用について解説する. | |
備 考 |
本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の自己学習が必要である. 前期中間試験および前期定期試験を実施する. |